更新日:2024年10月28日 | Sumiyo
ゴミ屋敷を片付けるのは、家族にとって大切な一歩です。片付けが進めば、家族とのつながりを取り戻し、近所との関係も守ることができます。ただ、費用がどのくらいかかるのか気になる方も多いでしょう。間取りやトラックの大きさによって費用が変わるため、事前に相場を知っておくことが安心につながります。
ここでは、軽度なゴミ屋敷から、害虫の駆除やクリーニングが必要なケースまで、実例を交えて費用の目安をお伝えします。片付けを進めることで、生活環境だけでなく、心の負担も軽くなり、家族が安心して暮らせる日常を取り戻せるはずです。
ただし、サービスによっては費用が高額になることもあります。軽度なゴミ屋敷なら3万~10万円ほどで対応できますが、広い一軒家の場合は50万円以上かかることもあります。また、片付け後にハウスクリーニングや消臭が必要になるケースもあり、追加費用が発生することがあります。
ゴミ屋敷をそのままにしてしまうと、害虫が発生したり、周囲に迷惑がかかることもあるため、早めの対応が大切です。丁寧に片付けを行うことで、安心できる暮らしと大切なつながりを守れるはずです。
ゴミ屋敷の片付け費用の目安
ゴミ屋敷を片付けたいと考えると、どのくらいの費用がかかるか気になるものです。ここでは、片付けの費用の内訳や広さによる相場、追加料金が発生する場合などをわかりやすく説明します。ご家族の負担を軽くし、家族と地域とのつながりを取り戻すための参考にしてください。
片付けに含まれる具体的な費用項目
ゴミ屋敷の片付け費用は、車両費、人件費、処分費、そして必要に応じたオプション料金に分かれます。これらの費用は、家の広さや片付けの内容で変わります。事前に内訳を知ることで、予算オーバーを防ぐことができます。
- 人件費:1人1日あたり1万~1万5000円ほどかかります
- 車両費:トラックの積載量(サイズ)で費用が変わります
- 処分費:家電リサイクル法対象や解体が必要な物で費用が上がります
- オプション料金:害虫駆除や消臭など特殊作業が含まれる場合に追加されます
ポイント:ゴミ屋敷片付けの費用は、これら4つの要素で決まります。
間取りごとの片付け費用の平均相場
トラックのサイズによる料金の違い
ゴミ屋敷の片付け費用は、トラックの積載量によって異なります。トラックの大きさによって運べる量が決まり、回数が増えると費用も高くなります。適切なトラックを選ぶことで、効率よく片付けが進められます。
- 軽トラック:3~4万円程度。段ボール25箱分ほどの量に対応できますが、大量のゴミには向きません。
- 4トントラック:20~30万円ほど。2トントラック2台で対応する業者もありますが、その分人件費が高くなります。
- 2トントラック:5万~8万円ほど。段ボール100箱ほどの量を運べるため、一人暮らしの片付けには十分です。
ポイント:トラックのサイズが大きくなるほど費用も上がりますが、その分、一度にたくさんのゴミを運べます。
オプションでかかる追加料金の目安
ゴミ屋敷を片付けた後には、ハウスクリーニングなどのオプションが必要になることがあります。細かなゴミや床の汚れを取り除く作業は思った以上に手間がかかります。間取りによって費用が変わるため、事前に相場を確認しておくと安心です。
- 1DK~2DK:3万5,000円~。広めの部屋で、ゴミが多い場合は費用が上がります。
- 3LDK~4DK:6万5,000円~。部屋が広がるほどクリーニングに時間がかかります。
- 4LDK以上:8万円~。大きな家ほど汚れがたまりやすく、費用が高くなります。
- 1K・1R:2万5,000円~。小さな部屋でも、しっかりと掃除する必要があります。
- 2LDK~3DK:5万円~。家具や荷物が多いと手間がかかります。
ポイント:部屋が広くなるほどクリーニング費用も上がるため、計画的に進めることが大切です。
実際の事例で見るゴミ屋敷の片付け費用
ここでは、具体的な事例をもとに、どのような状況でどれくらいの費用がかかるのかを紹介します。ゴミの量や家の状況によって片付けの内容や時間が変わります。各ケースごとに異なるポイントを理解し、最適な片付けプランを見つけましょう。
ケース1:ワンルームでゴミが膝の高さまでの状態
ゴミが膝の高さまで積もったワンルームの片付けは、1~2時間ほどで終わることが多く、作業員1名で対応します。費用の目安は3~5万円~です。たとえば、一人暮らしの高齢の親が体調を崩し、掃除ができずに数か月放置していたケースでは、生活用品が床に散乱し、ゴミ袋や空き容器が溜まっていました。このような状態でも、床が見える程度なら短時間で片付けが進みます。
ただし、片付けが終わった後に脱臭や除菌が必要な場合は、別途費用がかかり、作業人数も増えることがあります。作業後に清潔な環境を取り戻し、安心して暮らせるようにするためには、クリーニングを追加するか検討するのも一つの選択肢です。
間取り | 作業人数 | 作業時間 | 料金目安 |
---|---|---|---|
1R(ワンルーム) | 1人 | 1~2時間 | 3~5万円~ |
ポイント:ゴミの量が少ないうちに対応することで、作業時間や費用を抑えることができます。
ケース2:ワンルームで天井近くまでゴミが積もっている場合
天井近くまでゴミが積もったワンルームでは、2~3名での作業が必要になり、2~3時間ほどかかります。費用の目安は5~10万円~です。例えば、高齢の親が認知症の症状で物を捨てられなくなり、日用品や食べ物のゴミが天井近くまで積み重なったケースでは、まずゴミの種類ごとに分別する必要があります。
作業中に「必要なもの」を確認しながら片付けるため、時間がかかることもあります。もし家財の中に貴重な品や再利用できるものがあれば、買取りサービスを行う業者に依頼することで、費用の一部を抑えられることもあります。片付け後、脱臭や除菌を加えると、さらに費用が上がるため、事前の相談が大切です。
間取り | 作業人数 | 作業時間 | 料金目安 |
---|---|---|---|
1R(ワンルーム) | 2~3人 | 2~3時間 | 5~10万円~ |
ポイント:ゴミを仕分けるため時間がかかりやすく、業者選びによっては買取りで費用を抑えることもできます。
ケース3:一軒家が不用品とゴミで床一面を覆われている状態
一軒家が床から天井近くまで不用品で埋まっている場合、3名以上の作業員で対応し、作業時間は3~10時間ほどかかります。費用の目安は20万円~ですが、ゴミの量が多い場合は50万円ほどになることもあります。例えば、高齢の親が長年物を捨てずに溜め込んだ結果、家全体が段ボールや家具でいっぱいになり、生活が困難になっていたケースが挙げられます。
このようなケースでは、4トントラック1台または2トントラック2台で回収が必要なことも多く、見えない奥の部屋にさらにゴミが隠れていることもあります。そのため、あらかじめ余裕のある予算を用意することが大切です。片付け後、必要に応じてクリーニングや消臭作業を追加することで、住環境を整えることができます。
間取り | 作業人数 | 作業時間 | 料金目安 |
---|---|---|---|
一軒家 | 3人以上 | 3~10時間 | 20万円~50万円 |
ポイント:予算は余裕をもって計画し、奥の部屋にも想定外のゴミがある可能性を考慮することが大切です。
実例からわかるゴミ屋敷片付けの費用
実際の片付けの事例をもとに、どのような状態でどれほどの費用が発生するかを紹介します。部屋の広さやゴミの状況により、片付けの内容や費用が異なります。具体的なケースを理解することで、無理のない計画を立てる参考にしてください。
実例①:3DKの部屋で必要なものを残し、不用品だけ処分するケース
この事例は、3DKのマンションでの片付けです。お父様と依頼主が住んでいた部屋で、2部屋とキッチンがゴミで埋まっていました。マンションの修繕工事に合わせて、不用品とゴミを片付けることに。住み続けるため、必要な物を確認しながら片付けが進められました。食品の容器は袋詰めされていたため臭いもなく、作業はスムーズに完了しました。
- 作業人数:4名
- 作業時間:7時間
- 作業内容:大量の不用品とゴミの回収、仕分け、不用品の買取
- 料金:24万円(買取額1万円含む)
- 問題点:ダンボールやゴミ袋が胸の高さまで積まれていた
ポイント:必要な物を選びながら片付けることで、安心して住み続けられる環境を整えられます。
実例②:害虫が発生し、駆除とクリーニングが必要な2DKの場合
この事例は、心の病を抱えた高齢女性が一人暮らしを続けるうちに、日常の管理が難しくなり、ゴミが溜まってしまった2DKのゴミ屋敷です。キッチンにはゴミ袋が天井近くまで積まれ、他の部屋にも食べ残しの弁当や空き缶が散乱。これにより、ゴキブリが大量発生し、畳や床が汚れてボロボロになっていました。
さらに、ベランダにはハトが巣を作り、糞が周辺住人にまで影響を与える深刻な状況でした。このままでは生活はおろか、周囲との関係も悪化するため、早急な片付けが必要となりました。2日間かけて、9名のスタッフが全てのゴミを片付け、害虫駆除とハウスクリーニングを行いました。
間取り | 作業人数 | 作業時間 | 料金目安 |
---|---|---|---|
2DK | 延べ9名 | 2日間 | 42万円 |
- 作業内容:大量の不用品・ゴミの回収、害虫駆除、ハウスクリーニング
- ゴキブリ発生の原因:食べ残しや空き缶が長期間放置されたため
- ベランダの問題:ハトが巣を作り、糞が周囲にも被害を及ぼす
- 対応の流れ:初日はゴミと家財を回収し、2日目に害虫駆除とクリーニングを実施
ポイント:家の中だけでなく、ベランダの問題が周囲にも影響するため、迅速な対応が不可欠です。
実例③:玄関から入れないほど積み上がった2DKの片付け例
この事例は、玄関から先に進めないほどゴミが積まれた2DKのゴミ屋敷です。依頼主は70代の男性で、10年以上前に病気を患ってから片付けができなくなり、新聞、雑誌、衣類、食品トレーなどが天井まで積み上がっていました。依頼主は趣味のコレクションも多く、大切な物は残したいとの要望があり、必要品の仕分けに時間をかけました。
作業は、ゴミを運び出しながら依頼主と協力し、コレクションを選別する形で進み、丸2日間かかりました。最終的に8名の作業員が全てのゴミを回収し、部屋を整えました。
間取り | 作業人数 | 作業時間 | 料金目安 |
---|---|---|---|
2DK | 延べ9名 | 2日間 | 52万円 |
- 作業内容:不用品・ゴミの回収、必要品の仕分け
- ゴミの種類:新聞、雑誌、衣類、食品トレーなど
- 依頼主の要望:趣味のコレクションの中から大切な物を選んで残す
- 作業の流れ:初日はゴミの分別と仕分け、2日目に全ての回収を完了
ポイント:依頼主の希望を尊重し、必要品を丁寧に仕分けながら片付けを進めました。
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まとめ:ゴミ屋敷掃除の値段と費用の相場は?実例や具体例で比較
ゴミ屋敷の片付けには、間取りやゴミの量、オプションの有無によって費用が大きく変わります。早めに片付けを始めることで、作業時間や費用を抑え、住環境を改善することができます。家族や地域とのつながりを取り戻すためには、放置せず対応することが大切です。
1Kや1Rの部屋であれば、軽度のゴミ屋敷なら3万~5万円ほどで片付けが可能です。しかし、天井までゴミが積まれた場合は、費用が10万円ほどに跳ね上がります。一軒家の場合、部屋ごとに不用品が大量に積まれていることもあり、20万円以上の予算が必要になることが多いです。さらに、害虫駆除やハウスクリーニングが必要なケースでは、費用が50万円を超える場合もあります。
特に、片付けの際に依頼主が住み続けることを希望する場合は、必要な物を残すための丁寧な仕分け作業が重要です。趣味のコレクションや思い出の品を選ぶ手間が増えるため、スタッフと一緒に進めることで安心して住環境を整えられます。クリーニングや脱臭のオプションも加えれば、清潔な空間を取り戻し、再び快適な暮らしが実現できます。
放置されたゴミ屋敷は、ゴキブリやハトなどの害虫を呼び寄せ、家の中だけでなく近隣にも被害を及ぼします。実家がゴミ屋敷化してしまった場合、できるだけ早く片付けに取り組むことが、家族との関係を守るだけでなく、地域との良好な関係を維持するためにも必要です。
私自身、実家がゴミ屋敷化している状況を経験し、その片付けに携わったことがあります。その経験から学んだのは、片付けは単に物を整理する行為以上のものであるということです。実家の片付けは、高齢者の生きた証と向き合う時間でもありました。私たちは、それぞれの物に込められた思い出や意味を理解し、尊重する必要があります。また、このプロセスは親との関係を再考する機会でもあり、彼らの身体的、精神的な状況を深く理解することができました。片付けを通じて、家族の絆が強まり、新たな理解と共感が生まれたのです。これらの経験をもとに、当サイトでは、同じような状況に直面している方々に向けて、実践的なアドバイスと心からのサポートを提供しています。